少子化が止まらない要因として、まず考えられるのは、若い人の雇用の問題だと思います。今の若い人は非正規雇用が多く、以前のように安定した生活ができなくなっている。そのため、いつクビになるかも分からない状態で働いているわけであり、とてもじゃないが子育てができる状態にないのではないかと思います。
また、現在は高齢者が多い社会であるため、どうしても高齢者優先の政策になっていることも問題だと思います。子育ての世代に保障や手当てを厚くできればいいのですが、高齢者が多い現状では、そういったお金を捻出することは困難だと思います。
そして、若い人でも独身が多くなってきたと感じています。自分の友人でも独身の人間がとても多いです。今は、ライフスタイルの変化により、苦労して子供を育てるくらいなら、自分の趣味にお金や時間を使い、自分の人生を充実させたいと言う人が多くなっていると思います。これは、資本主義社会の中で生きているのは、どうしても「お金=幸せ」という価値観が刷り込まれてしまっているという問題があると思います。
以前の終身雇用、年功序列の社会であれば、ある程度人生のビジョンも描けて、子育てもしやすかったと思います。ところが現在は先が読めない中で生きてかなければならなくなり、将来的な予測ができるのは公務員ぐらいしかいないのではないでしょうか。さらに追い討ちをかけるように、増税、値上げのオンパレードで、金銭的余裕もない。子育てをするどころか、自分が生きていくのさえ困難な社会になりつつあると思います。
正直言って、日本の超高齢化となっている年齢構成については、構造的な問題であり、解決が難しいと思います。長生きすることが国家にとって必ずしもいいことではないということになっているのかもしれません。
また、お金でモノを手に入れて幸せを得るという価値観が変われば、子供を育てることに意識が行く可能性があるかもしれませんが、現状ではそういった流れを作ることは難しいと思います。むしろお金を稼いだ人が勝ちと言うような価値観がますます加速していると思います。
今の日本は、世界のどの国もかつて体験したことがない状況になっており、非常に厳しい状況であることは間違いないと思います。
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