可愛い我が子、待望の赤ちゃん、子供を授かった時にはそれだけで幸せを感じるものですよね。これ以上の幸せは無いのでは、そんな風に初めてわが子の顔を見た時には思ったものです。でもそんな幸せも、おっぱい、おむつ、抱っこ、と果てしない育児生活でつい忘れてしまいがちですよね。
育児では何ものにも変えがたい深い喜びも感じているはずですが、結構辛い事も多いものです。わたしにとって育児でもっとも辛いと感じた事は「孤独」です。
今は親世代と同居しているという家庭はほとんど無く、特に都会ではほとんどが核家族で親元から離れて生活しています。我が家もそうで、私の実家は比較的近距離にはありますが、生活を共にするほどではありませんし、夫の実家は更に遠い場所にあります。
私は出産と同時に仕事も辞めて完全に専業主婦になったため、育児は完全に24時間私の仕事となりました。夫は朝は早くでて夜は深夜近くの帰宅、育児を頼める状況ではありません。幸いご近所には同じ様な境遇の育児友達がいて、同年齢の子供を一緒に育てている、そんな雰囲気なのはあり難い事だと思っています。
でも、毎日ご近所のママ達と会うのも正直疲れてくる部分もあり、子供と自分の二人きりの世界で過ごしているのが大半ですね。毎日、食事、洗濯、掃除、子供の身の回りの世話、お散歩、抱っこ、これが私の一日のほとんどと言って良い位なのです。出産前まではオフィスでやりがいを持って働いていた私にとっては、この取り残され感は半端ではありません。私にとって、マンションの一室で子供のお世話に明け暮れる生活は、幸せとはとても感じられなくなっていました。自分が価値の無い人間になってしまったような気分でしたね。
同僚だった人たちは今日もバリバリ働いて夜は楽しく飲みに行っているだろうな、などと思うと、おむつを替えたり子供のおもちゃをひたすら片付けて回るだけの自分がとても寂しく、孤独を感じました。
「こんな生活もう嫌!」というセリフを吐いてどこかへ一人で行ってしまいたいと思いつめてしまう程、精神的に追い詰められている時期もありました。余りにもぐずりがひどい時などは本気で子供が大人しく寝る薬は無いだろうかと探したり、今思うと異常ですがその時は精一杯だったのです。とにかく一人で全てを抱え込む孤独は母親にとってはかなり辛い状況ですね。
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